会話形式で楽しく学ぶ税務基礎講座
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文書作成日:2017/07/10



 取引相場のない株式について、株価計算をする際の会社の規模区分は、どのように見直されましたか?


出演:  ・・・M社 社長   ・・・顧問税理士



― M社 社長室にて ―

M社社長と顧問税理士が、打ち合わせを行っています。




 決算も終わりましたので、そろそろ今年の株式の異動について検討をはじめる時期かと思います。




 そうだね。




 御社の株価計算をするにあたり、昨年とは違う点がいくつかあります。




 業績とか?




 むろん、そういった数値は変わっていますが…。
 平成29年度税制改正で、取引相場のない株式の評価について見直されています。
 これにより、大きく“会社の規模区分”と“類似業種の計算”の2点が改正されました。




 “会社の規模区分”といえば、ウチは確か、“中会社”だったのでは?




 はい。
 ご理解のとおりです。
 御社はこれまで、会社の規模区分としては、“中会社”でした。
 これが、平成29年分からは“大会社”に該当することになりました。




 え、そうなの?




 はい。
 御社は従業員数100名未満の製造業ですから、これまで“大会社”の規模に該当するには、簿価純資産価額10億円以上かつ従業員数50人超か、直前の年間取引高が20億円以上である必要がありました。
 前回の株価計算では、御社の簿価純資産価額10億円、直前の年間取引高15億円、従業員数38人で、簿価純資産価額は“大会社”の条件をクリアしますが、従業員数が足りないため結果として条件を満たさず、また直前の年間取引高も条件を満たしませんでした。そのため“大会社”には該当しなかったわけです。

 それが平成29年分について、従業員数70名未満の製造業の場合で“大会社”の規模に該当するには、簿価純資産価額15億円以上かつ従業員数35人超か、直前の年間取引高が15億円以上のいずれかの条件を満たすこととされました。
 今回の株価計算での御社の数値について、仮に同じ数値だとして考えますと、従業員数は条件をクリアしますが簿価純資産価額はクリアせず結果として条件を満たしませんが、他方、直前の年間取引高が条件を満たすため、“大会社”に該当することになります。
 今回の株価計算は前回よりも各種の値は増えているかと思いますので、おそらく“大会社”で間違いないと思います。




 “大会社”になると、“中会社”とどう違うの?




 “中会社”は、類似業種比準方式と純資産価額方式との併用でしたが、“大会社”の場合には、基本的には類似業種比準方式のみで株価計算をします。純資産価額方式のみで計算することも可能ですが…。いずれにしろ、『併用』することはできないこととなります。




 類似業種って、さっき変わったっていってたよね?




 はい、おっしゃるとおりです。
 実は…。




 細かいことはとりあえずいいから、まあ、とにかく計算してみてよ。
 異動数をどうするかの検討は、そこからだね。




 はい。
 承知いたしました。


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